学科長から
これからの社会を担う若い皆さんにこそ、「自然環境を科学的に読み解く力」と「未来の社会を創り出す力」を身につけてほしい――その強い思いから、私たちは環境数物科学科を創設しました。地球規模で環境が急激に変化し、地球温暖化の構造理解や再生可能エネルギーの重要性がいっそう高まる現在、科学的根拠に基づいて課題を把握し、自ら解決策を導き出せる人材は、これまでになく求められています。
本学科で学ぶ学問の基盤は、数学・物理学・地球科学・材料科学・エレクトロニクスといった、現代の科学技術を支える中核的な分野です。これらの知識を「分野横断的につなげて理解する力」こそが、複雑化する環境問題に真正面から向き合うために不可欠であると私は考えています。
学生一人ひとりの興味や将来の希望に応じて力を伸ばせるよう、本学科には二つのコースを設けました。数理科学・地球環境学コースでは、自然科学の基礎を体系的に学びながら最先端の数理データサイエンスに触れ、地球の成り立ちや環境現象を科学的に捉える力を養います。機能デバイス物理コースでは、電磁気学を中心に物理学を体系的に修めながら、先端デバイスやフォトニクステクノロジーが社会にどのように実装されていくのかを学びます。これらのコースは、それぞれの関心に合わせて専門性を磨くことができるように設計されており、柔軟性と発展性を兼ね備えた学びの体系となっています。
また、本学科を創設した理由の一つに、データサイエンスと AI の急速な発展があります。これからの科学技術は、もはやデータサイエンスと AI を抜きにしては成立しません。環境研究の深化や次世代テクノロジーの進展は、高性能な測定装置から得られる膨大なデータを、いかに正確に読み解くかによって大きく左右されます。学生が自らプログラミングに取り組み、データサイエンスと AI を活用して定量的に理解する力は、これからの時代に不可欠な能力です。本学科では、このデータサイエンスと AI 技術を確実に身につけることを重要な教育目標のひとつとしています。
環境数物科学科は、「自然科学を深く学びたい」「テクノロジーの社会実装に挑戦したい」という志を持つ高校生に向けて開かれた、新しい学びの場です。ここでの学びが、皆さん自身の力で未来を創り出す大きな一歩となることを、私は心から願っています。
コース編成
数理科学・地球環境学コース(学生定員45名)
自然科学の探究と地球環境問題への貢献
純粋数学(代数学,幾何学,解析学),理論物理,そして地球科学まで自然科学を学びます。量子計算機,情報セキュリティ・暗号理論,データサイエンスと機械学習などのAIの仕組みと応用、地球システムの理解を学びます。
機能デバイス物理コース(学生定員45名)
物理学の応用とグリーンICT社会の実現
電気・磁気,波動,原子といった物理学を基にして,金属・半導体・絶縁体・磁性体・誘電体などの各材料の機能や用途,光・情報通信・情報記録・映像表示などの各デバイスの動作原理や特性,そして材料機能と電子デバイス特性の相関について学びます。
教育研究の方針
- 自然環境とグリーンイノベーションに貢献できる人材育成
- 深い専門性の習得
- 自然科学からマテリアル科学・エレクトロニクスまで
- 専門分野に活用できるデータ解析・プログラミング能力の養成
- 社会で必要とされる人間力
- 課題発見・解決能力
- 共創する能力
- チームワーク
- リーダーシップ
- 語学力

求める人物像
数学,理論物理学,地球科学,または,先端電子機器や機能材料の知識を学び,加えて,高度なデータ解析・AI技術を習得し,地球環境の課題解決やグリーン社会の実現を志す人材を養成するために,次のような人を入学者として求めます。
- 数学,物理学,地学のいずれかに興味を持つ人
- 数理科学の知識を駆使して科学の真理を明らかにするとともに地球環境などの諸問題に取り組む人や物理学を活用した新テクノロジーや新機能材料の開発によって世界と地域のイノベーションを目指す人
- 研究者や技術者として世界や地域の発展に貢献する意欲を持つ人


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