半導体と発光ダイオード(LED)

半導体の研究をしてみませんか?!

 半導体の中の自由に動ける電子の数は金属に比べて多くないので、それらの電子の動きは自在にコントロールすることができます。このことから、とても小さな電子のスイッチをほぼ無数な数だけ詰め込んだ集積回路(IC)を半導体により作ることができ、チャットGPTなどを実現する人工知能(AI)が得られます。
 半導体には、電子のエネルギーが光のエネルギーに変化するという、不思議な性質もあります。発光ダイオード(LED)はその性質を利用した代表的なものです。使う半導体の種類により、電子のエネルギーが青色から赤色までの目に見える光に変化するもの、目に見えない赤外線や紫外線に変化するものなど、多種多様なものがあります。また、これとは逆に、光のエネルギーが電子のエネルギーに変化する性質もあり、太陽電池や画像を撮影するセンサーなどが得られます。
 このように半導体にはとてもオモシロイ性質があり、いろいろな製品が作られていますが、これらは主に一つ一つの原子の並び方がきれいに整った半導体の結晶(単結晶)を加工することで得られています。
 発光ダイオード(LED)は、人工的に作られたサファイアなどの結晶基板の上に、原子の並び方がきれいに整った半導体の結晶を形成して作られることが多く、これまでは原子の並び方がきれいに揃っていない多結晶基板の上に作られることは、性能が劣るだろうという予測もあったことからも、あまり有りませんでした。
 しかし近年、こうした予測に反し、コスト上や製品バリエーション上のメリットが期待できる多結晶基板の上に、発光ダイオード(LED)の結晶の形成が可能であることがわかってきました。このようにして得られる半導体の性能は決して劣るものではないため、今後の研究の発展に大いに期待がもたれます。

太陽電池向けの多結晶シリコン基板上に形成した半導体を紫外線で照らした時の様子
太陽電池向けの多結晶シリコン基板上に形成した半導体に電流を流した時の様子
形成した半導体の結晶の電子顕微鏡像